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車をローダウンする方法・メリットとデメリット・ハイエース類

更新日:2023年12月14日

車のローダウンをしたいけどそのやり方がわからないといった方が多いのではないでしょうか。ローダウンのやり方とその特徴には多くの方法が存在します。定番の方法からハイエースなど一般車とは違った方法でのローダウンの仕方までメリットとデメリットを交えて解説します。

車をローダウンする方法・メリットとデメリット・ハイエース類

車をローダウンする方法

車をローダウンする方法にはいくつかの方法がありますが、後々どのようなカスタマイズをしていくかで、選択する方法も変わってきます。

車のローダウンでメジャーなのはダウンサスと呼ばれるスプリングに変更する方法と、車高調に変える方法でしょう。この他にはエアサスシステムを組む方法もありますが、この方法はかなりの高額な資金が必要なので、あまり一般的ではないと言えます。


このように車をローダウンするには、足回りを交換したり調整しなければならないので、ローダウンするには、知識と経験のある専門業者にて施工してもらうのが安全です。自分でもできないことはありませんが、車の足回りは重要保安部品ですから慎重に作業しなければなりません。

ダウンサスによるローダウン

車のローダウンでコストパフォーマンスの高い方法は、コイルスプリングを交換する方法です。サスペンションのスプリングとショックアブソーバーで構成された部分は、車高の高さも決めているので、スプリングの高さを変えると車高を変えることができます。

ダウンサスと呼ばれる商品は、純正よりスプリングの長さが短いので、数センチの車高ダウンになります。しかし余り短いスプリングを使用して車高を落とすと、車をジャッキアップした時にスプリングがフリーとなり、保安基準に適合しません。

車高調を入れよう

車をローダウンさせたいのであれば、一番最適な商品は車高調です。最近はフルタップ式(全長調整式)も安くなってきたので、乗り心地を変化させることなく車高を変えられます。フルタップ式は車高を大きく下げることができますが、あまり下げ過ぎると走行性能が悪化するので注意が必要です。

フルタップ式の車高調でも軽自動車のリアサスペンションが、3リンク式やトーションビーム式のサスペンションは、思うように車高が落ちないことが多いです。プリロードのかけ方やバンプラバーの位置を切断したりと、ノウハウを持ったショップにお願いしないとショックが伸びきったところで異音が発生するでしょう。

ローダウンするメリットとデメリット

ローダウンさせたい人には2種類の考えがありその両方を望む人もいます。それはスタイリングと、走行性能の向上でしょう。車好きであれば、自分好みにのスタイルにしたいと思うのは自然な考えですし、走りに関しても重心の高いミニバンでは、コーナーをもっと楽に曲がれるようにしたいと考えるのも当然でしょう。

ローダウンすれば、見た目も良くなり、操縦性能も変わってメリットの方が多いと思わればちですが、実はデメリットも数多くあります。

ローダウンしてデメリットとして現れるのは、車高を落としすぎる事で、ドライブトレーンに悪影響を与え、ドライブシャフトが故障する事があります。また足回りを分解するとアライメントが狂うので、アライメントを再調整する必要があります。

アライメントを取り直さずにそのまま乗っていると、せっかく交換した車高調などの性能がフルに発揮されないばかりかタイヤの偏摩耗にも繋がります。

見た目が変わる

ローダウンすれば見た目が一番変わります。アメリカでは古い高級車をローダウンできる限界まで下げるのが、カッコいいとされがあります。

日本では特に軽自動車や、ミニバンを見せるためのローダウンを行っている人が多いでしょう。実際は軽自動車やミニバンが市場に出回っている数が多いというのも理由ですが、車の車高が下がればカッコ良いと考える人が多いからでしょう。

見せるためにオフ会などでは、地面にくっついてしまうほど車高を下げる車もあり、一度そういったオフ会を目にした事があれば驚くでしょう。

操縦安定性の変化

車をローダウンさせることで操縦安定性の向上を狙ったやり方は、ローダウンの機能を重視した方法です。サーキット走行や、ワインディングを軽快に気持ちよく走るために行われる手法です。

この機能重視のローダウンはヨーロッパで盛んにおこなわれています。ベンツやBMWを地面すれすれにローダウンさせて走る姿は見たことありませんが、さりげなく車高を落として、アウトバーンを疾走するヨーロッパ車はかなりの数存在します。実際にヨーロッパでは、サスペンションで有名なメーカーが数多く存在します。

日本でもドレスアップではなくチューニングといった方向性でローダウンする車も多く、ドレスアップと走行性能を求めたチューニングの両方を目指す人達も多いのが特徴でしょう。

ローダウンした時の乗り心地の変化

ローダウンすると乗り心地が悪くなるといったイメージを持っている人達も多いでしょう。しかし、最近の車高調では乗り心地を純正のゴツゴツ感を減らし、快適性をアップさせた商品もラインナップされています。

しかしダウンサスだけ入れてローダウンさせた車両では、確かにノーマルより乗り心地が悪くなるのは否めません。それは純正の足回りはスプリングレートとショックの減衰力のバランスが最適に調整されているからです。

純正のショックアブソーバーにバネレートの高いダウンサスを入れれば、硬くなりギャップなどで跳ねまくる車になりかねません。車はトータルでチューニングしなければ、必ず負の部分がどこかに現れる事を覚えておいてください。

ハイエースのローダウンの種類

ハイエースオーナーにはローダウンカスタムのが非常に高いです。その理由としてはドレスアップとして見た目を重視として行う場合と、車のコーナリング性能の向上や安定性をあげるためにローダウンを行う方が多いからでしょう。

ハイエースのサスペンションは乗用車とは違った造りになっており、ローダウンするにはハイエースのサスペンションを理解する必要があります。

ハイエースは荷物を運ぶ車として開発されているので、一人乗車の時や荷物が積まれていない時には乗り心地が非常に悪いことで知られています。それは1,000Kgの荷物を載せて走らせてもびくともしないように設計されているので、サスペンションは固くセッティングされていることが理由です。

フロントトーションバーの調整

車のスプリングといえば、コイルスプリングを思い浮かべますが、ハイエースのフロントスプリングはトーションバースプリングが使われています。トーションバーのメリットは、支える車体重量が大きくなっても「バネ」自体の重量増加が少なくすむ利点があります。

トーションバーは一見ただの棒ですが、ねじられる力が戻ろうとする力を利用したスプリングとなっています。雑巾を思い浮かべていただいて、雑巾をきつく絞ると離した時に元に戻ろうとしますがこの原理と同じです。

ハイエースのトーションバーはサスペンションのアッパーアームに取り付けられており、調整ボルトを緩めると2インチ(5.08cm)までならローダウンさせることができます。それ以上のローダウンを求める場合は、トーションバーの交換やバンプストッパー、リバウンドストッパーの交換をする必要があります。

リアのローダウン

ハイエースをローダウンする場合、一般的な車と比べて、サスペンションを丸ごと交換する必要はありません。しかしリアをローダウンする場合、フロントに比べて多くの部品を交換する必要が出てきます。

リアをローダウンさせるには、リーフスプリングとホーシング(車軸)の間にブロックを取り付けて車高を調整します。ブロックの厚みが増した分だけ車高を落とすことができるのが特徴です。

ハイエースはパーツのチョイスによって0.5インチきざみで1~3インチ(1インチ=2.54cm)で調整ができます。もっとローダウンさせることも可能ですが、その場合は車体にタイヤが干渉しないように加工する必要がでてきます。

ローダウンとリアブレーキ

200系ハイエースのリアブレーキは、一般の車と違い荷物を載せた時に自動でブレーキの効き具合を調整するL.S.P.&B.V.(ロード・センシング・プロポーショニング&バイパス・ バルブ)が取り付けてあります。

このL.S.P.&B.V.の構造は、荷物を積んだ重みで車体が下がると、デフの位置を計測するセンサーが、感知した車体の沈み込み分だけリアブレーキの効きを早めに強くさせます。その分フロントブレーキはブレーキの効きが弱められます。

L.S.P.&B.V.はローダウンさせるとが作動してしまいます。荷物を積んでいないのにブレーキが早めに強くかかるので、リアタイヤがロックしないようABSの介入が入り制動距離が伸びてしまいます。

このL.S.P.&B.V.を調整するには、プロポーショニング調整ロッドを交換することでブレーキの効き具合を変えることができます。

4WDのローダウン

4DW車はフロントにもドライブシャフトが使われています。過度にローダウンさせてしまうと、ドライブシャフトの角度が付きすぎてしまいます。するとドライブシャフトから異音が発生したり、ドライブシャフトブーツが切れて、グリスが飛び出してしまうでしょう。

4WD車でローダウンする時はドライブシャフトの角度に気を付けて行う事です。ギリギリまで車高を下げたい場合は、トーションバー、ショックアブソーバー、スタビライザーを強化しなければ4WDでは車を壊してしまう事になります。

ハイエースには標準ボディーとワイドボディーと2種類ありますが、ワイドボディーのほうがトレッドが広い分だけ、標準ボディーよりローダウンさせることができます。

標準ボディーではリアは30mmまでのブロックでフロントダウン量は4センチまで、ワイドボディーはリアを40mmのブロックでフロントは5センチまでのローダウンが限界でしょう。

ローダウンにかかる工賃相場

車をローダウンさせるには、ダウンサスと呼ばれるスプリングのみ交換する場合と、車高調を入れる場合とに大きく分かれます。

ダウンサスのみ交換の場合は、4輪スプリング交換でアライメント調整込みで約5万円ほどかかります。車高調をいれると、足回りのセッティング込みで約2万円から約5万円といった工賃設定をしているところが多いです。

このほかハイエースのようにトーションバースプリングの調整でローダウンする場合は5,000円前後の調整工賃となっていますし、リアの足回りがリーフスプリングの場合で、ブロックを入れる場合は、約10,000円ほどの工賃設定となっています。

ローダウンの中古車の選び方

最初からローダウンされたお気に入りの車が売られていれば、ノーマルの車を買ってローダウンするよりコストを抑えることができる場合があります。しかし中古車でローダウンされた車を購入する場合注意が必要です。

純正のショックアブソーバーでも10年も使えば劣化してオイルが漏れだしたりします。社外品の車高調になれば大事の乗っても5年、5万キロが1つの目安となるでしょう。もちろんサーキットを良く走るような車では3,000kmでオーバーホールが必要になる事もあります。

足回りを純正品のままであれば、初年度登録と走行距離から消耗品の交換時期が割り出せますが、社外品に交換してあるといつから使用しているのかがわからないので、故障する時期が掴めないといったデメリットがあります。

中古車でローダウンした車を探すにはチェックする項目が非常に多くなり、見誤れば購入後大きな出費になる事を覚悟しなければなりません。

専門店で買う方が良い?

ローダウンした車を購入する場合、普通の中古車店でも購入できますが、ローダウンした車を専門に扱っている中古車店であれば、ローダウンのノウハウをもっているので、何も知らない中古車店よりはましでしょう。というのは、専門店にもお店の性質の違いが多くあるからです。

専門店で探す場合は、近くにそういったお店が無い場合も多いでしょう。しかし今はネットで簡単に検索できる時代なので、遠方の中古車店と取引をする機会が出てきます。遠方だとどうしてもそのお店の口コミが入手しずらくなり、悪徳業者に引っかかってしまう事もあるでしょう。

そこで、何社も掛け持ちで見積もりを取り、可能なら現車確認をするなどして車を購入すれば、ローダウン専門業者で購入しても良いでしょう。注意する点は、以前のオーナーがいつ足回りを交換したかわからない車は、履歴が不明なので諦めた方が賢明です。

車検のときのローダウンの注意点

車をローダウンさせると構造変更しなければならないと考えているドライバーも意外に多くいます。しかし実際はそんなことはありません。保安基準に適合する車高を確保していて、アライメントが、基準に合わせて調整してあれば、車検に合格することができます。

保安基準とは

ローダウンした時に注意すべき保安基準は最低地上高の他に、灯火類の高さの変化にも注意が必要になりまます。

最低地上高は、前輪のタイヤの真ん中から後輪のタイヤの真ん中までの間で地上高(車高)が9センチ以上あることと決まっており、9センチで問題になりそうな場所は、マフラーやリアデフとなります。

平成18年1月以降に生産された車両の灯火類では、フォグランプ、バックフォグランプ、反射器、コーナリングランプ、バックランプは下縁高が250mm未満、スモールランプ、テールランプ、ウィンカーランプは下縁高が350mm未満、ヘッドライトのロービームは下縁高が500mm未満は保安基準不適合となります。

実はメリットが大きいローダウン

車をローダウンするには、大きく分けて見せるためのローダウンと、走行性能をアップさせるローダウンがある事を説明してきました。

ローダウンは悪質なドレスアップと誤解される風潮が社会にはありますが、間違った手法でローダウンを行わなければ、乗り降りしやすく運転しやすい車に変えることができ、また見ためも恰好がよくなるなど、メリットの大きいドレスアップといえるでしょう。

専門店では予算に合わせて最適な方法でローダウンの提案をして貰えるので、ローダウンを考えている人は一度相談してみると良いでしょう。

初回公開日:2018年03月15日

記載されている内容は2018年03月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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