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車の軽量化は可能?|効果/燃費・軽量化の方法など紹介

更新日:2024年01月27日

車を軽量化するとはどういうことなのか。軽量化すると車にはどんな影響が出るのか、車の軽量化の意味とその効果について解説し、軽量化の方法や、どこを軽量すればよいかを車の部位別にご紹介し、そして軽くすることで気になる重量税について紹介します。

車の軽量化は可能?|効果/燃費・軽量化の方法など紹介

車の軽量化は可能?

車の軽量化について結論から申し上げれば、それは可能です。軽量化するには、内装を外したり車の鉄板を削って軽量化するイメージが強いですが、車についている部品を軽くする方法もあります。数ある軽量化する方法の中から、自分に合ったものチョイスすればよいでしょう。

効果

車を軽量化することで得られる効果は2つあります。一つ目は燃費の向上です。車を軽量化することでエネルギー効率が向上するからです。軽ければ小さい力で動かすことができますから、エネルギー量すなわち燃料の消費が抑えられます。

2つ目は運動性能の向上です。運動性能の向上は、「加速性能の向上」「コーナリング性能の向上」「制動力の向上」の3点となります。車を軽量化するとこれらの運動性能が上がり、軽くて速いと言われる車になります。

デメリット

軽量化すると、車は接地圧不足というデメリットがあります。車が早く曲がったり止まったり加速したりするには、地面にしっかり接地していなければグリップは得られません。そのために車重を部分的に重くすることもあります。過度な軽量化で、衝突安全性の低下も招く恐れもあります。

軽量化するには衝突安全性や快適性そしてボディー剛性を考えて、行き過ぎた軽量化にならないように注意が必要です。

チューニング

車をエンジンチューニングしてパワーを上げたり、足回りを強化してコーナリング性能を向上させるよりも、軽量化によって加速性能を上げてコーナリング性能の向上を図る方が、その体感は非常に大きくなります。

例えば車が曲がる時は、室内を中心として曲がるのでボンネットやトランクのように、車の端にある部分を軽量化するとハンドリングが見違えるように良くなります。それは車の先端の軽量化により遠心力が小さくなることが要因です。

この他にも軽量化によりブレーキへの負担が軽減され、短い距離で停止する事が可能になります。

軽量化は、車の性能を今よりアップさせるチューニングには最適ですが、突き詰めるとお金も非常にかかります。しかし、エンジンチューニングやサスペンションチューニングと違い、今あるものを外すだけでも恩恵を受けられます。ただし軽くする場所で操縦性の効果は違うので、操縦性の向上を求める場合は軽くする場所を考える必要がります。

燃費

軽量化により車はエネルギー効率が良くなります。同じ車で軽量化した車では、重い車より小さな力で同じ距離を走る事ができます。小さい力は使う燃料も少なく済みますから、燃費も良くなります。EVでも内燃機関でも車重は燃料消費に大きく影響を与えます。

各自動車メーカーから出されている車は近年1トンを軽く超える車が増えました。それは法律が定めるガイドラインにあった衝突安全性や、運転支援システムなどを装備すれば車が重くなるのは当然です。中には軽量化した特別仕様車も販売しますが、コスト面で価格は高くなっています。しかし各自動車メーカーは、軽量化のコストダウンの努力をし、ガイドラインに合致した軽い素材の開発を続けています。それは軽い事は車の燃費向上に直結していることがわかっているからです。

車の軽量化の方法

車を軽量化するには、車についている物を外して軽くする方法と、より軽いパーツに変える方法の2通りがあります。コスト面で考えると、今ついている物を外した方がタダ同然なので軍配が上がりますが、効果はついているパーツを軽いものに変えた方が、その影響が大きい事が多いでしょう。

ここでは軽量化する方法とその場所を紹介していきます。

DIYで軽量化

DIYで軽量化する方法で多いのが、シートを外したりアンダーコートを剥がしたりすることでしょう。他にもスペアタイヤを降ろして、応急パンク修理キットを積む方法もあります。

比較的簡単にできるのは、カーペットを剥がしたり、その下のアンダーコートを剥がす事でしょう。

スキルや道具があれば、オーディオ、エアコン、スピーカーの撤去でかなり軽くなりますが、快適性は相当犠牲になります。

カーペット

カーマットは車から降ろすことは簡単ですが、その下のカーペットは、全ての座席やセンターコンソールを外す必要があります。カーペットを外せば、アンダーコートがあるので、それを剥がせばかなりの軽量化になるでしょう。ただし注意する必要があり、乗車スペースに突起物がむき出し状態では車検が通らなくなります。かといってカーペットを何でも敷けばよいというものではなく、基準を満たした難燃素材でなければなりません。

カーペットを外して突起物が無いと個人で判断しても、車検場の検査員の判断で車検に通らない事もあるので、車検を意識するならフロアカーペットは外さないほうがよいでしょう。

フロントを軽量化する

車のフロントにはエンジンがあるので、かなりの重量がフロントにあります。エンジンを軽量化する事はできないので、エンジンの廻りにある部品をできるかぎり外すことで軽量化をします。
例えば以下の部品を交換したり外すことで軽量化ができます。

①純正でタワーバーが装着されていれば、アルミ製に変更をする。

②ドライバッテリーなどの軽量バッテリーに交換する。

③フロントバンパー内にある骨格を外す。

④ボンネット裏のインシュレーターを外す。

⑤エンジンカバーの取り外し。

⑥エアコンコンプレッサー、エアコンコンデンサーなどエアコン補器類を外す。

⑦ボンネットのカーボン化。

⑧フロントシートをFRP製などのフルバケットシートに変更する。

これらの事が考えられますが、③と⑦は車検に通らなくなるので、車を公道で使用するのか、サーキット専用なのかを考えてから作業してください。

ホイール

カー雑誌でバネ下荷重という言葉が出てきますが、今さらバネ下荷重の意味を説明している雑誌はほとんどありません。ホイールの軽量化に非常に関係のあるバネ下荷重について、簡単ですが説明します。

バネ下荷重とは、サスペンションのスプリングから下の部分を指します。構成している主な部品はタイヤ、ホイール、ブレーキパーツ、サスペンションロアアーム、そのほかFF車や4WD車ならドライブシャフトも含まれます。これらのなかで、軽量化が図れて効果があるのがホイールとなります。バネ下荷重を1Kg軽くすれば、車体を10Kg軽量したのとほぼ同じ効果が得られます。例えば重い靴を履いている時より、軽い靴の方が速く走れます。これがバネ下重量を軽くすると得られる効果と同じで、バネ下重量を軽くすれば燃費が良くなり運動性が上がります。

ホイールの軽量化は、鉄ホイールならアルミホイールに変える事で軽量化ができますし、アルミホイールでしたら、鋳造アルミホイールではなく鍛造アルミホイールにすればより軽いアルミホイールとなります。その他にもマグネシウムホイールは高価ですが鍛造アルミホイールより軽くなります。

マフラー

マフラーは通常は、スチール製が装着されています。それをステンレス製やより軽いチタン製にすれば軽量化になります。マフラーは、フロントマフラー、センターマフラー、リアマフラーの3分割されている物と、2分割の物があります。いずれもすべて交換すれば、車体の軽量化になります。現在は、車検対応で軽量素材も数多く出ていますから、音の大きさも気にすることなく交換できます。

車のガラス窓を軽くする

車のガラスには、フロントガラス、サイドガラス、リアガラスとありますが、車検対応で軽量のガラスも販売されています。デメリットは、薄いので飛び石で破損しやすい事です。ガラスは車体の半分より上に装着されているので、軽量化したガラスを装着すれば、重心がさがり車の操縦安定性も向上するでしょう。

車検時重量税は安くなるの?

自動車税は車の重量ごとに細かく決められています。

車両重量重重量税
0.5t以下8,200円
~1tまで16,400円
~1.5tまで24,600円
~2tまで32,800円
~2,5tまで41,000円
~3,0tまで49,200円

この表はエコカー減税もあるので、全ての車がこの税額の対象ではありません。エコカー減税対象ではない13年経過していない車の重量税の税額です。

このように税額は重量ごとに決められており、軽量化で重量税が安くなるには重量が境目の車の時に効果があります。例えば2tの車を1.5tまで軽量化するには500Kgもの軽量が必要で現実ではありません。しかし2.05tなどわずかな重量オーバーなら、50Kg程度軽量化すれば、ランクが1つ下の重量税になります。しかし重量が軽くなってもそれだけでは、重量税は安くなりません。陸運局に構造変更届の提出をして初めて減額されます。

構造変更届は、カスタムカー作りの専門ショップに問い合わせるのが一番早く確実に構造変更をしてもらえるでしょう。もちろん自分で陸運局に届け出をすることもできます。

軽量化はエコ

車を軽量化するとエネルギー消費の効率化が図られてエコに繋がります。各自動車メーカーも車の軽量化に日々努力して開発をしています。

軽量化で得られるものは、エネルギーすなわち燃料消費を削減できること。その副産物で運動性能が上がるということです。しかし、過度な軽量化によって車の快適性を犠牲にしては元も子もありません。車検に通らなければ、本末転倒です。軽量化する場合は自分の使用用途をよく考えて、快適性や安全性を損なわない程度にしましょう。

初回公開日:2017年11月13日

記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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