Search

検索したいワードを入力してください

【車種別】戦車の燃費の比較・重量|タイガー/90式/悪い

更新日:2020年08月29日

みなさんは戦車の燃費をご存知ですか?鋼鉄のかたまりを動かすにはどれくらいの燃料がいるのでしょうか。今から100年くらい昔の戦車から、最新鋭の戦車まで、機体の紹介と共に燃費の具体的な数字を調べてみました。これを読むとあなたも戦車が好きになるかもしれません。

【車種別】戦車の燃費の比較・重量|タイガー/90式/悪い

車種別戦車の燃費比較

最近ではアニメ「ガールズ&パンツァー」ので、戦車のが高まりつつあります。アニメの中で躍動する戦車やキャラクターは、視聴者の心を掴んで離しません。今回はそんなガールズ&パンツァーで注目されるようになった戦車の燃費について、各戦車の特徴を紹介しながら、解説をしていきます。

マウス(Ⅷ号戦車)

マウス(Ⅷ号戦車)とは、ヒトラーにより考案された戦車で、比類なき重装甲と巨大な主砲を搭載した戦車です。ソ連の開発したT-34中戦車の登場により、ドイツ戦車が劣勢に立たされる状況下でこの戦車は生まれました。

全長約10m、全面装甲は何と22cm~24cmもあったそうです。主砲は55口径 12.8cm KwK44戦車砲と、これも巨大でした。ただ重さが188tと現在にいたるまでの戦車で一番重く、リッター68mでした。そんな重量もあってか実践に運用するには難しく、1944年に生産の中止が決定されました。

タイガー戦車(ドイツ)

ガールズ&パンツァーでもグロリア―ナ高校の戦車として登場する戦車です。戦車の中でもかなり有名です。映画などでも度々登場します。正式にはⅥ号戦車と言われ、Ⅰ型とⅡ型があります。全面装甲100mmと分厚く重厚な戦車は総重量57tにもなりました。そのため、燃費が非常に悪く、Ⅱ型でリッター162mでした。

M1エイブラムス

この戦車は第二次世界大戦の戦車ではありません。現在でも現役のアメリカ合衆国主力戦車です。主砲は51口径105mm ライフル砲M68A1ですが、派生型のM1A1では44口径120mm滑腔砲M256が使用されるようになりました。

装甲もM1は空間装甲、M1A1では無拘束セラミックスが採用されています。これによって粘着榴弾やAPFSDSにも対応できるようになっています。ただエンジンはガスタービンを採用しており、現在メジャーなディーゼルエンジンではないため、燃費は悪く、リッター260m程度と言われています。

M4中戦車

M4中戦車も第二次世界大戦中の戦車でアメリカの主力戦車として活躍しました。車体前面は51mmの装甲で、主砲は75mm戦車砲M3が採用されています。主砲や装甲など特筆すべき能力はないのですが、生産性と長期運用性に優れた戦車でした。

民間メーカーの部品を使ったり、マニュアル化して未熟な兵士でも操縦可能であったそうです。そのため燃費も可もなく不可もなく、初期型のM4A1でリッター約290m程度です。

レオパルド2

レオパルド2は西ドイツで開発された戦車で、現在でも現役のドイツ主力戦車となっています。重量は59tで、複合装甲を取り入れています。主砲は44口径120mm滑腔砲で、派生型のA6ではより強力な55口径120mm滑腔砲が採用されています。多燃料対応型ディーゼルエンジンは燃費もよく、騒音が大きいのが難点ですが、発熱は少なかったそうです。燃費はリッター425mです。

T-34

こちらは第二次大戦中にソ連の主力戦車として活躍したT-34です。装甲は砲塔の全面が90mm、車体前面が45mmとタイガー戦車と比べると薄くなっていますが、傾斜装甲を採用して、避弾性を高くしています。当時の最新技術でした。エンジンもアルミ合金製ディーゼルエンジンを使用して燃費向上を図っています。燃費はリッター約650mでした。

タイプ別戦車の燃費を比較!

ここでは、日本の戦後の歴代戦車を例にとって、燃費がどう違うのか。戦後、初めて独自開発された61式戦車から最新の10式戦車に至るまで、各戦車の性能を紹介しながら述べていきます。

61式戦車

1955年に開発が開始され、1961年に採用が決定された国産初の戦車です。主砲は61式52口径90mmライフル砲で、装甲は車体55mm、砲塔114mmでした。砲身の先端にはT字型のマズルブレーキを施し、砲撃の際のブレを軽減する設計でした。

また鉄道輸送を考慮してコンパクトな車体となっており、全長は約8.2mです。そのため、加速性は優れていて、0~200mまでの走行時間は25秒で、これはレオパルド2やエイブラムスと比較しても遜色がない数値となっています。燃費はリッター約300m程度だったと言われています。

74式戦車

「ななよん」の愛称で知られるこの戦車は、61式戦車の後継として開発が開始されました。もともと61式戦車は導入時点から、性能面で他国に一歩遅れをとっていました。そこで、他国の戦車と性能において、同じレベルに到達しようという目標がありました。

主砲は51口径105mmライフル砲L7A1を採用し、自動照準を当時世界で初めて実用化しました。他にも独自に姿勢制御システムによって、車体を前後左右に傾けることができるようになっています。燃費は補助タンク(200L)をつけた状態で、リッター400mとなっています。

90式戦車

ここまでくると、かなり新しい戦車になってきます。10式戦車が登場する前の前身になる90式戦車は、歴代の日本の戦車の中で最大、最重量です。冷戦で軍事的圧力が高まりつつある中で開発が開始されました。

主砲は44口径120mm滑腔砲Rh120を採用しており、砲塔・車体前面には複合装甲を施しています。また、自動装填装置により性能の割には車体をコンパクトにすることができました。それでも全長9.8m、重量50tにもなります。燃費はやはり50tの重量もあり、リッター250m程になっています。

10式戦車

90式は価格が高く、冷戦も終結してしまったという事もあって、配備数は北海道に限られて、実質は74式戦車が主力となっていました。そのため、90式より価格を抑えた後継の開発が急がれました。主砲は44口径120mm滑腔砲を採用し、車体正面には複合装甲を施しています。

また、射撃制御にも長け蛇行走行しながらでも正確な射撃が行えるようになりました。サイズ・重量を74式と同程度にしながら、火力を90式と同じ120mm滑空砲を搭載することに成功しています。

詳細は機密なため公開されていませんが、データリンクの機能も搭載されており、味方部隊が取得した情報が、手元のモニターで情報共有できます。よりコンパクト、より高性能を追及した10式戦車は、74式を少し下回るリッター340m程です。

戦車の燃費は悪いのか?

ここまで、戦車の性能と燃費について、お話をしてきました。リッター20kmと宣伝する自動車と比べると、最悪と表現して差し支えない燃費のオンパレードでした。リッターは良くても数百メートルです。

しかし、一概に「悪い」とも言えません。自動車と戦車では目的が大きく違いますし、それに伴って重さも大きな開きがあります。自動車は遠くへ早く移動する手段ですから、できるだけ燃料補給なくスムーズに進むのが役目です。

一方戦車は、重装甲と高火力で歩兵の支援や、敵への攻撃を行うのが役目なので、燃費は2の次(もちろん無視はできませんが)です。当然の結果として、自動車は燃費の良さを追い求め、戦車は避弾性や攻撃力を追い求めます。燃費に差ができるのも仕様がありません。

結論を言ってしまうと、「自動車と比べると燃費は悪いが、戦車の役割を考えると悪いとは言い切れない」とったところです。

戦車における燃費と重量

戦車は燃費という側面で見ると、決して効率は良くありません。ただ、燃費が悪いのであれば、燃料を大量に積載して航続距離を伸ばすことができます。74式戦車の紹介で少し書きましたが、戦車には戦車自体の積載できる燃料の容量に加えて、取り外し可能な補助タンクを備える戦車もあります。

例えば74式戦車では主タンクで780Lの燃料を積載できます。重量にすると780kgにもります。この780Lの主タンクの他に補助タンク200Lも追加可能です。第二次大戦中のT-34も560Lの燃料に加えて、外部に補助タンクを付けることができました。

戦車は燃費が悪いので、外部燃料の取り外しが行えるようにして航続距離を伸ばせるような工夫がされてきました。

戦車の燃費が悪い一覧 3

ここでは燃費がいい戦車、ではなく燃費が悪い戦車を紹介していきます。燃費が悪くても運用されてきた戦車ですが、もちろん度外視していいという訳ではありません。中にはあまりに燃費が悪いので、実戦で運用できず開発のみに終わった戦車も数多くあります。その重さや燃費にびっくりするでしょうが、古今東西もっとも燃費の悪い戦車ベスト3をみていきましょう。

3 ヤークトティーガー

こちらも、ドイツの戦車になります。ティーガー戦車の発展型で、総重量75tとなっています。「3km離れたところから敵戦車を撃破できる兵器」の要望に応えるために開発が進められました。128mm砲の主砲、255mmにもなる前面の装甲を施していました。

ただ、砲塔が旋回しないため、車体を方向転換しなければならず、履帯の負荷がかかったり、砲身が長くこれを支えるギアが消費されて砲撃の誤差が生じたり動かなくなったりと故障が絶えませんでした。75tという重量が災いして、燃費もリッター100m前後でした。

2 シャール2C

第一次世界大戦中に開発が検討されたフランスの重戦車です。イギリスの世界初の戦車マークⅠに触発されて、戦車開発の気運が高まる中、開発が進められました。しかし、重戦車の有効性に疑問をもつ政治家や軽戦車の生産を重視する人々の意向もあって、開発が進められるも、実際に生産されるのは先延ばしにされました。

ようやく生産が認められたのが、1919年で2年後の1921年に10両が生産されました。主砲はmodèle 1897 75mmカノン砲で、装甲は前面上部45mm、下部35mmでした。装甲の割には重量は重く69tにもなります。燃料の容量は1950L、航続距離は150km、燃費はリッター約76mでした。

1 マウス(Ⅷ号戦車)

やっぱりこの戦車です。堂々の一はマウスでした。今回、2度目の登場になります。第二次大戦中に開発されたマウス(Ⅷ号戦車)は、ヒトラーの「より巨大でより強力な戦車を」という要望で誕生しました。

あまりの巨大さ、燃費の悪さに実践投入されることなく生産中止となりましたが、そのインパクトのある車体はファンの心を掴んで離しません。先述のとおり、リッターあたり68mです。

燃費の背景にあるもの

ここまで戦車の燃費について、紹介してきました。おおよそリッターは500m以下になるものがほとんどでした。資料が不足していて、T28重戦車やトータス重突撃戦車など本当はもっと燃費の悪い戦車もあるのですが、具体的な数値は分らず、掲載は控えさせていただきました。

大きな車体に大きな砲台を備えた戦車は見た目も魅力的です。しかし、そこには重量と格闘する設計者たちの想いも詰まっています。求められる条件を満たし、燃費を良くするにはどうするか。もしくは燃費の改善が難しい場合は、どう航続距離を延ばすのか。試行錯誤の中で生まれたのが、ディーゼルエンジンの搭載や補助タンクでした。

そんな一面を知って、もっと戦車への興味を深めてもらえれば幸いです。

初回公開日:2018年02月15日

記載されている内容は2018年02月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Related