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ホイールのオフセットの計算方法・加工方法・測り方・見方

更新日:2023年12月01日

ホイールは車の雰囲気や乗り心地を変えるパーツのため、好みのものに変える方がたくさんいます。ですが、オフセットなど数値が色々あり、わかりにくいため面倒に感じることもあります。そこで、ホイールの表示やオフセットについて、詳しくご紹介していきます。

ホイールのオフセットの計算方法・加工方法・測り方・見方

ホイールのオフセットの計算方法

購入した新車に付いているノーマル状態のホイールは、品質も高く、安全性や価格面でも納得のものが装着されています。ですが、社外ホイールに交換したいと考える方もいます。

その理由や目的は、スタッドレスタイヤへの履き替え用やノーマルホイールが壊れてしまったなどの実用的な理由もありますが、他の人とは違う個性を出すためやタイヤの性能を最大限に引き出す事を目的とする場合もあります。ですが、ホイールにはサイズが色々あり、特にオフセット数値は気を付ける必要があります。

オフセットとは、ホイールのリム幅の中心線に対して、どちらに取り付け分がずれているかを表す数値を指します。

オフセットは名称が変わった

以前は、プラスオフセット、マイナスオフセットなどと呼ばれていましたが、国際基準に合わせて2008年7月11日に名称が変わり、プラスオフセットを「インセット」マイナスオフセットは「アウトセット」ゼロオフセットは「ゼロセット」となりました。

例えば、以前「オフセット+45」と表記されていた部分は「インセット45」となり、取付面がリム幅の中心よりも45mm奥へ入り込んでいるということになります。

ですが、まだオフセットという方が多く見られるため、こちらでもオフセットを使用していきます。

オフセットの計算方法

ノーマルから自分の好みに合ったホイールに付け替えたい時、知っていると役に立つのがオフセットの計算方法です。

まずは、ホイールと車体の関係を知るため、現在の数値を計算してみましょう。リム幅の数値は「インチ」オフセットの数値は「ミリメートル」で表示されているため、リム幅をミリメートルに計算し直す必要があります。

1インチ=25.4mmですので、例えば、リム幅7、オフセット+35のホイールの計算式は以下になります。

リム幅:7×25.4=177.8mm
リム幅の中心:177.8÷2=88.9mm
取付面からホイールの外側まで:88.9-35=53.9mm
取付面からホイールの内側まで:88.9+35=123.9mm

交換したいホイールの数値も同じように計算すれば、付け替えたときに現状の見た目からどう変わるのかを予想することができます。

ホイールについて改めて知るための参考動画

タイヤ選びで大切なホイールについての分かりにくい用語の解説をしている動画です。とても分かりやすくまとめてありますので、興味のある方はぜひ視聴してください。

ホイールのオフセットの許容範囲

ホイール交換は、車をドレスアップするために行う人もいます。ドレスアップの方法には、メーカー指定のタイヤよりも細いタイヤを使い、ホイールのリム径を大きくする「インチアップ」や、フェンダー、タイヤ、ホールが横から見た時に一直線に見えるように車に取り付ける「ツライチ」があります。

車のドレスアップは個人の好みもあり、やり過ぎると走行や乗り心地に影響が出るため気を付ける必要がありますが、運転面で大切な安全性や、車検が受けられない問題も出てしまいます。

2017年に車検審査の一部が改定され、タイヤのみ10mmまでならフェンダーからはみ出ても許されるようになりましたが、それ以外のはみ出しは認められていません。ですが、微妙な差で車検が受けられない可能性もあります。

車検を受けられなければ、その車で公道を走ることはできません。そのため、車検を受けられるかがオフセットの許容範囲と考えられます。

オフセット計算でホイール交換後に必要な加工方法

純正タイヤやホイールを使用しているなら問題ありませんが、タイヤやホイールを履き替えたり、ドレスアップのためにオフセット計算をしてツライチにしたりすると、状態によってフェンダーの爪がタイヤに当たり、傷付けてしまうだけでなく、パンクやバーストを起こすなど危険な状態になってしまいます。

それを回避するため、フェンダーを広げたり爪を加工する「爪折り」を行ったりする方法があります。

動画で紹介されている専用の道具やハンマーを使って手打ちで行うやり方があります。どちらも、ヒートガンと呼ばれるドライヤーのようなもので温めながらゆっくり少しずつ折ることがポイントで、急いで行うと塗装が割れてしまう可能性があります。

フェンダー加工は慎重に

フェンダーの爪折りは、タイヤの問題を回避するために行われていますが、ディーラーでは作業を断られたり、改造車として扱われたりするため「事故車」と判断され、買取査定に響く可能性が高くなります。

ですが、違法改造車にはなりませんので車検を受けることは可能ですが、爪折りではなく「爪切り」を行った場合は、ボディの強度が落ち、歪みの元にもなるため注意が必要です。

ホイールのオフセットの測り方・調べ方

オフセットは、ホイールに表示されていたり、カタログで調べたりできることもありますが、ステッカー表示のため剥がれてしまったり塗装されていたりなどで、わからなくなっていることがあります。また、中古で購入した車でもオフセットがわからないことがあり、不便に感じることもあります。

そこで、ここでは簡単なオフセットの測り方をご紹介します。タイヤは付いたままで測れますので、無理にホイールだけにする必要もありません。

オフセットの測り方

1.タイヤ径と同じくらいの長さの角棒とメジャーを用意します。
2.平らな地面にタイヤを寝かせたら、角棒をタイヤの上に置きます。
3.地面から角棒の下面までをメジャーで測ります。
4.タイヤをひっくり返し、2と同じように角材をおきます。
5.ハブ取り付け部の平らな所から角材の下面までをメジャーで測ります。
6.3の数値を2で割り、5の数値からその数字を引きます。

例えば、3で測った数値が248mm、5で測った数値が162mmなら、

248÷2=124
162-124=38

となりますので、オフセットは38です。タイヤの状態で誤差の出る可能性がありますが、目安になる計算方法です。

オフセットの測り方の動画

先ほど紹介した方法で実際にオフセットを測っている動画です。こちらの動画は、タイヤをひっくり返す工程はありませんが、測り方は同じですので気になる方は視聴してください。

オフセットがわからない時の調べ方

オフセットだけでなく、ホイールサイズなどがわからない場合はタイヤ取扱店に、ホイールがついていた車種名、タイヤのインチサイズ、ホイールのメーカーとブランド名など、わかる範囲の情報を伝えると教えて貰えます。

ホイールの表示の見方

ホイールのカタログなどを見ると「サイズ:15×6.5J~17×9.5J 5H PCD100/114.3 48」などと表記されたり、ホイールそのものにも同じような数字やアルファベットが表記されたりします。

少しわかりにくいですが、見方がわかればホイールを探すときに役立ちますのでしっかりと覚えましょう。

ホイールカタログの表記の見方

カタログに「17×9.5J 5H PCD100 48」などと表記されている場合は、左からリム径:17インチ、リム幅:9.5インチ、フランジ形状:J、ボルト穴:5、PCD:100、オフセット(インセット):48と見ていきます。

リム径はホイールの直径を指し、リム幅はタイヤをはめる部分の幅を指します。ボルト穴は見たままの数で、5の他4も多いです。

フランジはホイールとタイヤの接合部分の形で、ほぼJもしくはJJが多く、メーカーの意匠により決まっていることと、見た目にほとんど違いがないため、あまり気にする必要のない表示です。

オフセット以外に知っておきたいPCDについて

PCDは、Pitch Circle Diameter(ピッチサークル・ダイアメーター)の略で、ホイールのボルト穴の中心線を結んだ時にできる円の直径を指します。

国産車のPCDは、100mm、114.3mmが多く、一部に120mmのホイールもありますが、輸入車は100mm、108mm、112mm、120mmなどバリエーションが豊富です。オフセットだけでなく、PCDサイズが違うためにホイールが付けられないこともありますので、必ず確認してから購入しましょう。

ホイールの刻印でサイズを確認する場合

タイヤを外してホイールの内側を見ると、

DATE 2016/05/13
SIZE 19×8 1/2J 45
HOLE 5H PCD 100

と表記されたシールが貼られていたり、

17×7J 55

などと刻印されているものがあったりします。

見方はカタログ表記と同じですが、表記の順番が違いますので見間違いに気を付けてください。始めに例として挙げた表記に関しては「SIZE」の一番右端の数字がオフセットの数値になり、刻印例は55がオフセットの数値です。

ホイールのオフセットの変更方法

いざタイヤを装着したら、自分で考えていた状態とは違うことがあります。そんな時、ホイールスペーサーを利用すると簡単にオフセットを変更できます。使い方はとても簡単で、ハブボルトにホイールスペーサーをかませてタイヤを付け直すだけです。

ホイールスペーサーは、1mm~10mmの厚さから選べますが、8mm以上のスペーサーを使う場合は、ハブボルトをロングタイプに打ち替える必要があります。

ハブボルトの打ち替えは、専門店での作業になるためショップにもよりますが、1輪あたり3,000円程度の費用が掛かります。また、見た目もかなり変わりますので、利用前に相談することをします。

車種別ホイールのオフセット

現在使用している車だけでなく、他の車のオフセットも気になります。そこで、ここではの車種別にホイールのオフセットをご紹介します。

トヨタ ヴォクシー

トヨタヴォクシーは2001年にデビューし、現行モデルが3代目となり、2016年、2017年の売り上げのミニバンです。

パワーアシストドアやサイドリフトアップシートなど乗り降りが楽な点や、小さな子供から高齢の方まで快適に使える装備が搭載されている点がを呼んでいます。

種類グレードホイールサイズオフセット(インセット)
ハイブリッドZS16×6J50
V/X15×6J50
ガソリンZS16×6J50
V15×6J50
X15×6J50
ZS "GO SPROT"18×7J51

日産 NV350

日産 NV350キャラバンは、商用車としてよく利用される車で、トヨタのハイエースとよく比較されますが、自動ブレーキをかけて衝突を回避してくれる「エマージェンシーブレーキ」や、荷室にナットが24個ほど埋め込まれている仕様のおかげで、あらかじめ色々なものを固定できる造りになっています。

種類グレードホイールサイズオフセット(インセット)
ガソリンDX15×5.545
VX不明不明
プレミアムGX15×5.5J45

他の車種のホイールサイズを知りたい方へ

他メーカーのホイールサイズが気になる方は、車種からホイールサイズを調べることができるサイトをご紹介します。

検索条件は、メーカー・車種・型式・年式ですが、メーカー・車種のみでも調べることが可能です。

ホイール選びで足元決まる

ホイールを変える事で、かっこよくなったり運転しやすくなったりしますが、選び方を間違えれば交換することもできません。

ですが、表記の味方や計算方法がわかっていれば、ショップで相談して決めるときも自分の考えをキチンと伝えることができます。これを機会にぜひ覚えて、車の足元をビシっと決めましょう。

初回公開日:2018年05月10日

記載されている内容は2018年05月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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