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三菱EKワゴンの燃費は良い?悪い?|タイプ別比較/不正問題/向上法

更新日:2024年02月08日

三菱自動車の軽自動車「eKワゴン」の燃費にスポットを当てていきます。燃費不正問題で大きく揺れた三菱自動車でしたが、eKワゴンの実力は決して低いものではありません。本記事では、eKワゴンの燃費について解説していきます。過去のモデルの燃費も見てみましょう。

三菱EKワゴンの燃費は良い?悪い?|タイプ別比較/不正問題/向上法

三菱eKワゴンの燃費は?

三菱の軽自動車の車種「eKワゴン」に乗ったことがありますか。日産自動車からも、違うネーミングで発売されている軽自動車ですが、その使いやすさとスタイリングで、eKワゴンは多くの人々の支持を得てきました。

本記事では、このeKワゴンにスポットを当てて、その燃費に迫ってみます。タイプ別や年式別に分けて、それぞれのeKワゴンの燃費を見てみましょう。過去のeKワゴンの燃費もチェックします。どうぞご覧ください。

三菱eKワゴンをタイプ別に分けると?

それでは、eKワゴンをタイプ別に分けて見てみましょう。ターボ搭載の新型eKワゴンと、過去に発売されたスポーツモデルeKスポーツを取り上げ、それぞれの燃費に迫ってみます。

ターボモデルの燃費に迫る!

新型eKワゴンは、2013年6月から生産・販売が開始されています。三代目のeKワゴンとなります。三代目の開発は、日産自動車と三菱自動車の合弁会社である「NMKV」が担当しています。

二代目のeKワゴンよりも、全高とホイールベースが拡大され、さらにはフロントシートとリアシートのスペースも拡大されて、快適性が大きく向上しています。サイドのデザインが大きく変わり、「トリプルアローズライン」と呼ばれる新デザインが採用されています。これにより、二代目のeKワゴンにはなかった、立体的で上質なデザインをまといました。

さらに、eKワゴンのインテリア装備も充実しました。エアコンは、タッチパネル式を採用し、これは軽自動車初採用となります。またフロントガラスには、三菱の軽自動車初の99%UVカットガラスも採用されています。

さらに、キーを身に着けていれば、エンジンのスイッチを押すだけでエンジンの始動と停止ができてしまう、「エンジンスイッチ+キーレスオペレーションシステム」が装備されています。こちらも三菱の軽自動車初採用となっています。

eKワゴンは、2015年10月にマイナーチェンジされ、ここで扱うターボモデルのグレード、「T-SafetyPackage」が登場します。心臓部には、0.6Lの3気筒DOHCインタークーラーターボが積み込まれています。トランスミッションはCVTのみの設定で、駆動方式は2WDと4WDが選択可能です。

燃費はどうだ?

それでは、eKワゴン「T-SafetyPackage」の燃費はどれほどでしょうか。三菱公表のカタログスペック(JC08モード燃費)を参照すると、2WD車が1リッターあたり23.2km、4WD車が1リッターあたり21.8kmと測定されています。

70kgほど車両重量の重い4WD車のほうが、燃費が悪化していますが、ターボエンジンであることを考えても、2WD車・4WD車ともに燃費は良好と言えるでしょう。

スポーツモデルの燃費に迫る!

eKワゴンには、スポーツモデルも存在していました。2002年9月から生産販売されていた「eKスポーツ」というモデルです。本記事では、初代のeKスポーツについて解説します。

通常のeKワゴンにスポーツチューニングを施し、おとなしいeKワゴンをスポーティーに、いいえ、スポーツカーに変化させていました。グレードは、ターボ搭載車が「R」と「RS」、自然吸気エンジンが「Z」というラインナップでした。

「R」には、スポーツサスペンションや高性能ブレーキが搭載され、14インチアルミホイールまで装着されている本格的なものでした。加えて新設定の「RS」には、ディスチャージヘッドランプやレカロ製のスポーツシートが採用され、スポーティー感をより高めていました。

eKスポーツのエクステリアは、大型バンパーを組み込んだフルエアロボディーに、4灯プロジェクターヘッドランプが特徴的でした。インテリアには、ブラックカラーが採用され、三菱初のセンターメーターが搭載されていました。メーターには、アナログ表示のタコメーターと、デジタル表示のスピードメーターを組み合わせた「ハイブリッドメーター」を採用しています。

安全装備も当時としては充実しており、「デュアルエアバッグ」、プリテンショナーとフォースリミッターがついたシートベルト、ターボ車には「ブレーキアシスト付きABS」が標準装備されていました。

心臓部には、0.6Lの3気筒SOHC12バルブエンジンと、0.6Lの3気筒SOHC12バルブインタークーラーターボが積み込まれていました。トランスミッションは、自然吸気エンジンが3速オートマチック、ターボエンジンが4速オートマチックとなっていました。駆動方式は、2WDとフルタイム4WDが選択可能でした。

燃費はどうだ?

では、eKスポーツの燃費はどのようなものでしょうか。三菱公表のカタログスペック(10・15モード燃費)を参照すると、自然吸気エンジンの2WD車が、1リッターあたり19.2km、フルタイム4WD車が1リッターあたり17.2kmとなっています。

続いて、ターボ搭載モデルの2WD車が、1リッターあたり16.0km、フルタイム4WD車が1リッターあたり15.0kmとなっています。当時のスポーツタイプの軽自動車と比較すると、標準的な燃費数値と言えるでしょう。

三菱eKワゴンを年式別に分けると?

今度は、eKワゴンを年式別に分けて、それぞれの燃費を見ていきましょう。扱う年式は、「2002年式」、「2003年式」、「2005年式」の3つです。

2002年式(平成14年式)

2002年式eKワゴンは初代のモデルとなります。三菱自動車はこの年に、eKワゴンに特別仕様車を発売しています。グレード名は「ブラックインテリアエディション」です。このモデルは名前のとおり、シート生地やステアリング、メーターパネルなどがブラックカラーで統一されていました。

また、ピンクのおしゃれなリモコンスペアキーや、プチごみ箱、車検証ボックス、ドアカップホルダーなども、オリジナリティーにあふれたものが採用されていました。フロントシートには、大型のアームレストがついたベンチシートが採用され、リアシートには、ヘッドレストを外さずにワンタッチで可倒する分割シートが採用されていて、大変便利でした。

心臓部には、0.6Lの3気筒SOHC12バルブエンジンが積み込まれ、トランスミッションは3速オートマチックのみの設定で、駆動方式は2WDとフルタイム4WDが選択できました。

燃費はどうだ?

それでは、eKワゴン「ブラックインテリアエディション」の燃費はどれほどでしょうか。三菱公表のカタログスペック(10・15モード燃費)を参照すると、2WD車が1リッター当たり19.2km、フルタイム4WD車が1リッター当たり17.2kmと計算されています。

装備も充実したおしゃれな特別仕様車で、価格もリーズナブルであったので、のモデルでした。

2003年式(平成15年式)

2003年式のeKワゴンも初代のモデルとなります。三菱自動車はこの年に、次々とeKワゴンの特別仕様車を発表しました。

1月に発表された「ブルースタイルエディション」は、「M+ブラックインテリアエディション」をベースに、エクステリアとインテリアをブルーカラーで装飾し、電動格納式ドアミラーやリアワイパー、2DINサイズのMD/CDチューナーに、リアドアスピーカーなどの装備を搭載していました。

5月には、eKシリーズが20万台を達成したのを記念して、「M20サンクスエディション」と、「M20Gサンクスエディション」を発表しました。

M20サンクスエディションは、標準グレードの「M」をベースに、1DIN-CDチューナーアンプ、ツインキーレスエントリーシステムを標準装備し、電動格納式ドアミラーをメーカーオプションで設定しました。

また、M20Gサンクスエディションには、M20サンクスエディションをベースとして、更なる機能・装備を充実させ、オートマチックを4速にして、走りの質も高めていました。

8月には、「サウンドビートエディション」が発表され、2DINサイズのMD/CDプレーヤーやスピーカーの増設、シースルーヘッドレストを全席に採用するなどの、装備の充実が図られていました。

エンジンは、0.6Lの3気筒SOHC12バルブで、トランスミッションは3速オートマチックと4速オートマチックで、駆動方式は、2WDとフルタイム4WDが選択可能でした。

燃費はどうだ?

それでは、それぞれの燃費を見ていきましょう。三菱公表のカタログスペック(10・15モード燃費)によると、3速オートマチックの2WD車が、1リッターあたり19.4km、フルタイム4WD車が1リッターあたり17.4kmと測定されています。

4速オートマチックの2WD車は、1リッター当たり19.2km、フルタイム4WD車が1リッターあたり18.0kmと測定されています。当時のトールワゴンとしては、標準的な燃費数値でした。

2005年式(平成17年式)

2005年式のeKワゴンも、初代モデルとなります。この年から、三菱自動車は日産自動車に対して、eKワゴンとeKスポーツをOEM供給し始めました。日産の車名は「オッティー」でした。

この年に、地元倉敷市にご当地ナンバーが誕生し、それを記念して「eK倉敷」という特別仕様車を発表しました。「ひと、輝くまち倉敷」のキャッチフレーズにふさわしく、地元特産のマスカットぶどうをイメージしたボディーカラー、「マスカットグリーン」が用意されていました。

また、倉敷の「く」にちなんで、クリアフィルターを搭載した空気清浄機を装備し、「ら」にちなんで「ラゲジマット」、「し」にちなんで「シートアンダートレイ」、「き」にちなんで「キーレスエントリー」と、地元色いっぱいのeKワゴンでした。

ただ、地元岡山三菱自動車のみの取り扱いで、限定100台の販売であったため、貴重なモデルでした。エンジンは、0.6Lの3気筒SOHC12バルブで、トランスミッションは3速オートマチックのみの設定となり、駆動方式は2WDとフルタイム4WDが選択できました。

燃費はどうだ?

では、「eK倉敷」の燃費はどのようなものでしょうか。三菱公表にカタログスペックを参照すると、2WD車が1リッター当たり19.4km、4WD車が1リッターあたり17.4kmと計算されています。限定100台の倉敷市限定モデルだけに、中古車で探すのは至難の業と言えるでしょう。

三菱eKワゴンの燃費は良い?それとも悪い?

新型eKワゴンユーザーの声を拾ってみると、燃費に大きな不満を持つドライバーは少なくなっています。市街地中心の使い方でも、1リッターあたり平均で14km前後は走ってくれ、長距離走行でも、1リッターあたり20kmを超える燃費数値を報告するユーザーが多くいます。

競合車の燃費と比較しても、遜色ない燃費数値といえるでしょう。装備も充実しており、乗って損はない車です。

三菱eKワゴンの燃費不正問題を斬る!

ニュースで大きく報道されたように、三菱自動車は長年の間、車両の燃費値測定試験において不正を行ってきました。どのような不正でしょうか。三菱自動車は5つの点を挙げています。

一つ目には、法で定められた方法とは違う仕方で、走行抵抗値の測定を行っていました。1991年頃から、ほぼ全ての車種で、法で定められた「だ行法」を用いて走行抵抗を測定せず、測定した場所や日時などを、事実と異なって記載して審査を受けていました。

二つ目には、走行抵抗値の改ざんと机上計算です。2005年頃から、厳しい燃費目標を達成するために、実際に測定した数値ではなく、意図的に数値を改ざんしたり、過去のデーターを基にして机上計算した値を報告していました。

三つ目には、eKワゴンとeKスペースに関する、走行抵抗値の意図的な改ざんです。2013年6月以降の車に関して、厳しい燃費目標を達成するために、走行抵抗値の改ざんを繰り返しました。

四つ目には、不正問題が発覚した後にも、再測定の際に不適切な方法がとられました。国の確認試験と同じ方法を用いませんでした。

五つ目には、ここまで上げた4つの点の改善を経営陣の法令順守意識の欠如によって、25年間行わなかったことです。

三菱はこれを重く受け止め、再発防止に全力を尽くすと約束しています。このことにより、多くのeKワゴンユーザーを悲しませる結果となりました。二度とこのような不祥事を起こすことのないように、徹底した改善が求められます。嘘の燃費数値の記載された車は誰も買いません。

三菱eKワゴンの燃費を向上させるには?

eKワゴンのユーザーなら、「もう少し燃費を向上できたらいいな」と考えているでしょう。何か方法はあるのでしょうか。飛躍的な燃費向上とまではいきませんが、日頃のちょっとした努力によって、燃費を向上させることが可能です。いくつかの点をここに挙げてみますので、ぜひ、カーライフに取り入れてみてください。

運転前の心掛け

●不必要な荷物を降ろしておくこと

●ナビや地図を活用して計画的なドライブをすること

運転中の心掛け

●スタート時は静かにアクセルを踏むこと

●オートマチック車はクリープ現象を活用してスタートすること

●車間距離を多めに取りスピードを一定に保つこと

●減速時にはエンジンブレーキを活用すること

●エアコンの使用を控えめにすること

メンテナンスの心掛け

●タイヤの空気圧を適正値に保つこと

●エンジンオイルを定期的に交換すること

●エアークリーナーエレメントをきれいにしておくこと

三菱eKワゴンでさわやかドライブ!

ここまで、三菱eKワゴンの燃費についてみてきましたが、いかがでしたか。燃費不正問題などもあり、信頼性が失われたことは残念ですが、日産自動車との業務提携など、「これから頑張ろう」という三菱自動車の姿勢も見えてきています。

eKワゴンは扱いやすく装備も充実しており、燃費も決して悪い車ではありません。乗ってみればきっとその良さに気付くはずです。ぜひ一度、eKワゴンに乗ってドライブに出かけてみませんか。

初回公開日:2017年10月20日

記載されている内容は2017年10月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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